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カンボジア王国[基本情報等]

基本情報

一般情報
カンボジア
人口 :14.7百万人(2013年、政府統計)
政治体制 :立憲君主制
言語 :カンボジア語
GDP :約142億米ドル(2012年推定値、IMF資料)
一人当たりGDP :933米ドル(2012年推定値、IMF資料)
経済成長率(実質) :7.4%(2013年、世銀)
主要産業 :農業、縫製業、建設業、観光業
環境関連法・政策

国内

1993年 環境省(Ministry of Environment)を設立
保護地域創設・指定に関する勅令(Royal Decree on the Creation and Designation of Protection Areas)を制定
1996年 環境保護・自然資源管理法(Law on Environment Protection and Natural Resource Management)を制定
固形廃棄物処理に関する閣僚会議令(Sub-Decree on Management of Solid Waste)を制定
水質汚濁防止に関する閣僚会議令(Sub-Decree on the Water Pollution Control) を制定
1999年 環境影響評価プロセスに関する閣僚会議令(Sub-Decree on the Environmental Impact Assessment Process)を制定
2000年 大気汚染・騒音防止に関する閣僚会議令(Sub-Decree on the Control of Air Pollution and Noise Disturbance) を制定
2001年 土地法(Law on Land)を制定
2002年 森林法(Law on Forestry)を制定
2007年 水資源管理法(Law on the Water Resources Management)を制定

気候変動に関するカンボジア政府の行動

1995年 国連気候変動枠組条約(UNFCCC: United Nation Framework Convention on Climate Change)を批准
2002年 京都議定書を批准
UNFCCCに第一次国別報告書(Cambodia’s Initial National Communication)を提出
2003年 環境省内に気候変動室(Climate Change Office)を設立
2006年 国家気候変動委員会の設立に関する閣僚会議令(Sub-Decree on the Establishment of the National Climate Change Committee) を制定
国別適応行動計画(NAPA: National Adaptation Programme of Action)を承認
2009年 気候変動室を気候変動部(Climate Change Department)に再編
第一回カンボジア気候変動フォーラム(National Forum on Climate Change)を開催
2010年 カンボジア気候変動同盟(CCCA: Cambodia Climate Change Alliance)を発足
第二回カンボジア気候変動フォーラムを開催
2013年10月 カンボジア気候変動戦略計画2014-2023(CCCSP: Cambodia Climate Change Strategic Plan 2014–2023)を採択
2014年7月 National Strategic Development Plan 2009–2013, 2014–2018を採択
エネルギー関連

エネルギー事情(2008年)

一次エネルギー供給量 5.48百万トン石油換算(日本の1.0%)
一人当たりの一次エネルギー供給量 0.37トン石油換算(日本の9.3%)
エネルギー起源CO2排出量 4.17百万トンCO2換算(日本の0.36%)
一人当たりエネルギー起源CO2排出量 0.28トンCO2換算(日本の3.2%)

政策・法律

2001年 電気事業法(Law on Electricity)を制定

エネルギー関連機関

  • 政策担当機関:工鉱業・エネルギー省
温室効果ガス(Green House Gas, GHG)排出インベントリ

GHG別排出割合

GHG別排出割合(1994年)


GHG部門別排出量予測(1994-2020年)

単位:百万トンCO2換算
項目 1994 2000 2010 2020
エネルギー
1.9
2.6
4.8
8.8
工業プロセス
0.1
n/a
n/a
n/a
農業
10.6
12.0
17.8
26.8
廃棄物
0.3
0.3
0.4
0.5
LUCF*排出
55.2
58.4
57.6
61.5
LUCF吸収
-73.1
-67.1
-61.1
-53.8
総排出量 (LUCF除く)
12.7
15.0
23.0
36.1
純排出量 (LUCF含む)
-5.2
6.2
19.5
43.8
  • *LUCF:Land Use Change and Forestry

GHG部門別排出量予測(1994-2020年)


エネルギー起源GHG排出量(バイオマス除く)予測(2000-2050)

単位:百万トンCO2換算
部門 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050
エネルギー転換部門
0.4
1.0
1.5
1.2
1.9
2.8
3.5
4.4
5.6
7.0
8.9
産業部門
0.3
0.5
0.7
0.8
0.9
1.0
1.1
1.3
1.4
1.6
1.8
運輸部門
0.7
1.2
2.0
2.5
3.0
3.8
4.6
5.7
7.1
8.7
10.8
家庭、業務その他部門
1.2
1.3
1.4
1.5
1.7
2.0
2.3
2.6
3.0
3.5
4.1
2.6
4.1
5.5
6.0
7.6
9.6
11.6
14.0
17.1
20.8
25.5

エネルギー起源GHG排出量(バイオマス除く)予測(2000-2050年)

  • 出所:
  • Sum, T. 2011: Climate Change Activities and GHG Mitigation for Energy Sector in Cambodia. Presentation on the Seminar on the New Market Mechanisms. Phnom Penh. 2 August 2011.
気候変動に関するカンボジア政府の組織図

気候変動に関するカンボジア政府の組織図

  • 出所:
  • Kamal, U. 2010: Climate Change Activities in Cambodia. Presentation at the Workshop on Potential GHG Mitigation for New Market Mechanism in Cambodia. Phnom Penh. 18 January 2012.(日本語仮訳)

気候変動緩和対策関連情報

気候変動に関する国家動向

2013年10月に採択された「カンボジア気候変動戦略計画2014-2023」(CCCSP: Cambodia Climate Change Strategic Plan 2014–2023)の概要は次のとおり。

構成 概要
ビジョン カンボジアは、緑多い、低炭素な、気候変動に強靱な(climate resilient)、公平で、持続可能かつ知識に基づいた社会に向けて発展する。
ミッション 持続可能な発展を支えるため、気候変動への対応において、一般市民、民間部門、市民社会団体及び開発パートナーの参画を促進する国家的な枠組みを創立する。
ゴール
  • ・気候変動の影響による人々の脆弱性を削減し、特に最も弱い立場にある人々及び敏感な生態系・社会システムの脆弱性を削減する。
  • ・低炭素開発及び技術の促進を通じた、緑の発展軌道へ転換する。
  • ・市民意識を促進し、気候変動に対する行動への参加を促進する。
戦略目標(Strategic objectives)
  • 1. 食料、水及びエネルギー保障の向上を通じた気候変動の気候変動耐性(climate resilience)の促進
  • 2. 気候変動影響によるセクター、地域、ジェンダー脆弱性及び健康リスクの削減
  • 3. トンレサップ湖、メコン川、沿岸、高地などの敏感な生態系、生物多様性、文化遺産地域が持つ気候変動耐性の確保
  • 4. 持続可能な発展を支えるための、低炭素計画及び技術の促進
  • 5. 気候変動への対応にかかる能力、知識及び意識の促進
  • 6. 気候変動に起因する損失及び損傷を削減するための、社会保障及び参加型アプローチの促進
  • 7. 国家の気候変動への対応にかかる、機構的枠組み及び調整の枠組みの強化
  • 8. 地域及び世界的な気候変動プロセスに対する協力及び積極的参加の強化
フェーズ毎の活動計画
  • ・短期活動計画(2013-14年):本戦略計画を実施するための機構及び財政体制の特定、モニタリング・評価体制及び指標の開発、及び各省庁による気候変動対策活動計画の開発
  • ・中期活動計画(2014-18年):短期活動計画の継続、適応基金やグリーン気候基金の認可、研究・知見の管理、能力開発、各レベルでの気候変動対策の整合、モニタリング・評価及びデータ管理システムの運用、及び優先的なプロジェクト・プログラムの開始。はじめに適応にかかるものを優先するが、徐々に温室効果ガス排出抑制も開始する。
  • ・長期活動計画(2019-23年):研究・学習を中心とするが、その主な目的は、成功例の展開及び気候変動プログラムの国レベル・地域レベルでの整合とする。国や地方レベルの予算の増強も伴う。
緩和対策オプション

カンボジア政府は、2012年5月現在、第二次国別報告書をUNFCCCに提出する準備を行っている。カンボジア環境省によると、同報告書には、下記の緩和対策オプションが記載される予定である。

エネルギー・交通

セクター 緩和対策オプション
エネルギー
  • 【エネルギー産業】
  • ・省エネルギー(Energy efficiency end users energy efficient buildings)
  • ・ダム貯水池のメタン排出抑制(Hydro dam CH4 mitigation)
  • ・小規模水力発電(Small and pico hydro)
  • 【REEs】
  • ・ガス化発電(Gasification imported Ankur technology and Cambodian made)
  • ・グリッド接続(Grid Connection)
  • 【バッテリー充電ステーション】
  • ・バイオ燃料(Biofuel)
  • ・太陽光充電(Solar charging)
  • ・ソーラーハウス(Solar Home Systems)
  • ・グリッド接続(Grid Connection)
製造業
  • ・精米業、建設業、縫製業、製氷業の排出抑制(Rice milling, Brick Works, Garment and Ice plant efficiency/technology)
  • ・廃水のメタン回収(Waste water methane recovery)
  • ・廃棄物処分場でのメタン回収(Landfill gas recovery)
  • ・エタノール精製(Ethanol production)
  • ・ジャトロファバイオ燃料(Biofuel from Jatropha)
  • ・籾殻ガス化発電 (Rice husk gasification imported from Ankur tech and locally)
  • ・廃水バイオガスを利用したビール工場(Bier factories, biogas from waste water)
  • ・ガス化発電を利用した精米業、製氷業(Rice millers, ice plants using gasification)
  • ・効率的な木炭製造(Efficient charcoal production)
  • ・改良調理用ストーブ(Efficient cookstove)
  • ・籾殻固形燃料(Rice Husk Briquettes)
  • ・セメント製造の排熱回収(Cement Production heat recovery)
交通
  • ・電動バイク(Electricity motorbike)
  • ・電動自転車(Electricity bicycle)
  • ・電気自動車(Electricity car)
  • ・ハイブリッド車(Hybrid car)
  • ・バイク/自転車専用レーン(Special motor/bicycle lanes)
  • ・自動車乗り入れ制限区域(Car free zones)
  • ・公共交通都市整備(Public city transport)
業務 ・ディーゼル発電による冷房(Air conditioning from diesel gensets)
家庭
  • ・改良調理用ストーブ(Efficient cookstove urban area and rural area)
  • ・バイオダイジェスター(Biodigesters)
  • ・水フィルター(Water filters)
  • ・ソーラーランタン(Solar lanterns)
  • ・ソーラーハウス(Solar Home Systems)
  • ・省エネルギー(Energy efficiency)
その他
  • ・風力揚水ポンプ(Wind Water Pumping)
  • ・大規模バイオガス工場(Large biogas plants pigs and cows)
  • ・農業廃棄物固形燃料(Agricultural waste briquettes)
  • ・鉱業の排出抑制(Mining, e.g. aluminum mining)

農業・LUCF

セクター 緩和対策オプション
家畜管理
  • ・飼料の改善(Improve feeding practice)
  • ・生産性を向上する薬(Production enhancing agents)
  • ・メタン回収・分解(Methane capture and destruction)
  • ・家畜ふんの好気性処理(Aerobic treatment of waste)
稲作
  • ・水管理(Water Management)
  • ・肥料施肥(Fertilizer application)
  • ・不耕起(No tillage)
  • ・直播(Direct seeding)
  • ・早生品種選定(Rice cultivar selection; short cycle cultivars)
土壌管理
  • ・有機農業(Organic Agriculture)
  • ・液肥(Bio-Slurry)
  • ・作物管理(Crop Management)
  • ・水管理(Water Management)
森林
  • ・持続可能な森林伐採(Reduce Impact Logging or Sustainable Forest Management)
  • ・効率的な木質ペレット製造・利用(Product conversion and utilization efficiency)
  • ・REDD+
  • ・植林・森林再生(Afforestation and Reforestation)
  • ・アグロフォレストリー(Agro-forestry)
  • ・改良調理用ストーブ(Efficient cookstove)
  • ・バイオエネルギー植林(Bioenergy Plantations)
  • 出所:
  • Chanthou, C. 2012: Potential of GHG Mitigation in Cambodia. Presentation on the Workshop on Potential GHG Mitigation for New Market mechanism in Cambodia. Phnom Penh. 18 January 2012.
日本との二国間協力

JCM署名

2014年4月

主なJCM設備補助事業の実現可能性調査

年度 案件種別 調査案件名 実施団体名 対象技術分野
平成26年度 JCM実証案件組成調査(PS) プノンペン水道公社における浄水場設備の高効率化によるエネルギー削減(GECウェブサイト) メタウォーター(株) 省エネルギー
平成26年度 REDD+実証調査(REDD+) プレイロング地域及びセイマ地域におけるREDD+(GECウェブサイト) (一社)コンサベーション・インターナショナル・ジャパン REDD+
平成26年度 JCM大規模案件形成可能性調査 アンコール遺跡地域におけるJCMを活用した環境文化都市形成支援調査 (一社)海外環境協力センター、(株)日本開発政策研究所、テラモーターズ(株)、(株)未来技術研究所、(株)JTBコーポレートセールス 電気自動車、省エネルギーなど
平成27年度 JCMプロジェクト設備補助事業 無線ネットワークを活用した高効率LED街路灯の導入(環境省ウェブサイト) ミネベア(株) (想定削減量:
3,590(tCO2/年))

森林資源関連情報

カンボジアの森林の現状

カンボジアは、2010年時点で、国土の57%に当たる1,009万ヘクタールの森林を有しており、国土に対する森林面積の比率は、東南アジア11カ国中4番目に高い(FAO, 2010)。一方、近年、カンボジアの土地利用は急激に変化しており、2002年から2005年の間に、約38万ヘクタールの森林が失われている。

東南アジア11カ国の国土に対する森林面積の比率(2010年)

カンボジアの森林面積の推移(1965-2006年)

森林 森林以外 合計
Ha
Ha Ha
1965 13,227,100 73.0 4,883,400 27.0 18,110,500
1992/93 10,859,695 59.8 7,293,290 40.2 18,152,985
1996/97 10,638,209 58.6 7,514,776 41.4 18,152,985
2002 11,104,293 61.1 7,056,383 38.9 18,160,676
2005/06 10,730,781 59.1 7,429,893 40.9 18,160,674

カンボジアの森林面積の推移(1965-2006年)

  • 出所:
  • Ath, U, S et al. 2008: Country report Cambodia Forestry Administration. Presentation at the JAPAN-ASIA REDD SEMINAR. Hayama, 24, Mar 2008.
森林資源に関する法律・政策

カンボジア政府は、国家四辺形戦略フェーズ2(Rectangular Strategy Phase II)に基づいて、国家戦略的開発計画(NSDP: National Strategic Development Plan)や国家森林プログラム(NFP: National Forest Programme)を制定し、森林資源の保全に取り組んでいる。NSDPにおいて、2013年までに森林面積60%、450のコミュニティフォレスト承認などを達成することが国家目標として定められている。

法律・政策

2001年 土地法(Law on Land)を制定
2002年 森林法(Law on Forestry)を制定
2008年 森林局の昇格に関する閣僚会議令(Sub-Decree on Forestry Administration Promotion Equivalence of the General Department)を制定
2009年 第一回国家REDD+フォーラム (First National Forum on REDD+)を開催
2010年 国家森林プログラム(National Forestry Programme)を制定
カンボジアREDD+ロードマップ(Cambodia REDD+ Roadmap)を作成
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