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REDD/REDD+

REDD/REDD+の定義・背景

REDD/REDD+とは

REDDとは

REDDとは、途上国における森林減少・劣化からの排出の削減(Reducing Emissions from Deforestation and forest Degradation in developing countries, REDD)のことを言います。

REDD+とは

REDDだけでなく、森林保全の役割、持続可能な森林経営及び森林炭素ストック(Carbon stock)の強化などの森林管理・保全を含めて排出削減を実現するという考え方です。

背景

国際連合食糧農業機関(Food and Agriculture Organization, FAO)は各国に承認された国別報告書のデータをまとめ、1990年から2010年までの世界規模での森林面積の変化と年平均変化率を公表しています。報告によると、1990年から2000年までの10年間で毎年830万ヘクタールの森林が世界全体で減少し、2000年から2010年の間にも毎年521万 ヘクタールの森林が世界全体で減少したことになります。

この結果、森林バイオマスによる炭素貯蔵量は2005年から2010年の間にヨーロッパと北・中央アメリカを除いた世界の全ての地域の合計で毎年約5億トン減少することが指摘されています。

森林バイオマスの炭素ストック変化(1990–2010)

森林バイオマスの炭素ストック変化(1990–2010)

  • 出所:
  • FAO(2010) Global Forest Resources Assessment 2010 Main report, p.17 原文(英)

森林減少面積では南米が最大の森林減少地域であり、1990年から2010年までに平均して毎年400万ヘクタールの森林が減少しています。これにアフリカが続き、毎年360万ヘクタールの森林が減少しています。オセアニア地域では、2000年以降森林減少面積が増加傾向にあり、 2000年から2010年の間に毎年70万ヘクタールの森林が減少しています。これは、オーストラリアでの洪水や山火事が主な原因です。

地域別森林変化(1990-2010)

地域別森林変化(1990-2010)

  • 出所:
  • FAO(2010) Global Forest Resources Assessment 2010 Main report, p.16 原文(英)

2007年に発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次報告書によると、林業の森林伐採を含む土地利用の変化による二酸化炭素の排出量は世界の排出量の約17%に相当します。これは、二酸化炭素の排出源では、化石燃料由来の排出に次いで2番目に大きいものであり、温暖化対策の観点から森林減少や森林劣化を防止する対策としてREDDおよびREDD+に注目が集まっています。

UNFCCC検討経緯

上述したように、伐採や農地化による森林の減少は世界的に進んでいます。森林は炭素を蓄積する役割を果たしているため、森林減少はCO2排出と直接的につながっており、また気候変動との関連性も指摘されています。2007年に行われたIPCCの第3次作業部会の報告によると、森林減少によるCO2排出量は5.8 ギガtCO2/年に相当することが示されています。このことから森林伐採を阻止することが、短期的且つ直接的な気候変動緩和オプションであると言えます。

今日のREDDおよびREDD+につながる「発展途上国の森林減少による排出量の削減と行動を促すためのアプローチ」に関する議題は、2005年に行われたCOP11(モントリオール)でパプアニューギニアとコスタリカ政府によって提出されました。この提案は、特に開発途上国が世界のGHG排出削減に貢献できる緩和活動として広い支持を受け、またこれをきっかけにして森林減少による排出削減対策の重要性が世界的にも認識されるようになりました。

REDD/REDD+を巡るこれまでの経緯
会議名(場所) 動き
2005年 COP11
(モントリオール)
パプアニューギニア政府とコスタリカ政府により、途上国における森林減少の抑制による温室効果ガス排出の削減、および森林減少の抑制を通じた炭素クレジットの取得を提案。以後、SBSTA(Subsidiary Body for Scientific and Technological Advice)において対応が検討。
2007年 COP13
(バリ)
バリ行動計画において「途上国における森林減少・劣化の抑制による温室効果ガス排出の削減」(REDD)が合意される。また森林保全、森林の持続可能な管理、森林炭素貯留量拡大の役割も要素に加えた概念(REDD+)へ拡大。
2008年 COP14
(ポズナン)
REDD+が国際的に認識される。
2009年 COP15
(コペンハーゲン)
「コペンハーゲン合意」においてREDD+の重要性と先進国からの資金調達を含む枠組みの早期創設が盛り込まれた。REDD+に関するガイダンスを決定。
2010年 COP16
(カンクン)
REDD+の5つの活動対象(①森林減少による排出削減、②森林劣化による排出削減、③森林炭素ストックの保全、④持続可能な森林管理、⑤森林炭素ストックの拡大)が決定。また開発途上国に対して国家戦略、森林参照レベル、森林モニタリングシステムおよびセーフガード(REDD+実施における負の影響の軽減)に関する情報提供システムの策定等に取り組むことを要請した。
2011年 COP17
(ダーバン)
セーフガード(REDD+実施における負の影響の軽減)に関する情報提供の指針および森林参照(排出)レベルに関する指針が決定。また開発途上国は多様な資金源(公的資金、民間資金、市場メカニズムおよび非市場メカニズム)を取りうること、また先進国の支援の枠組について検討を継続することが確認された。
2012年 COP18
(ドーハ)
森林モニタリングシステムおよびMRV(測定・報告・検証)プロセスの検討は引き続き継続。結果に基づく完全実施のための資金オプションにおける作業計画に取り組むこと、REDD+資金供給改善のための作業プログラム(COP-WP)を実施することを決定。
2013年 COP19
(ワルシャワ)
国家森林モニタリングシステム、セーフガード、ドライバー、参照レベル、そしてMRVプロセスなどの方法論的な課題、およびREDD+の結果に基づく支払いや支援体制のコーディネーションを含む7つの決定文書「REDD+のためのワルシャワ取り組み」に合意。

関連情報URL

日本国環境省

外務省 外交政策 日本の国際協力(ODAと地球規模課題への取組) 地球環境 気候変動

独立行政法人国立環境研究所 地球環境研究センター

独立行政法人森林総合研究所 REDD研究開発センター

UNFCCC (REDD)

IGES REDD-plus online database

Conservation International(CI) Japan

WWF Japan

United Nation REDD Programme

REDD+ パートナーシップ

Forest Carbon Partnership Facility

The Congo Basin Forest Fund

Forest Investment Program

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